結婚

「私、本当に結婚したいんだっけ?」婚活に疲れたあなたに贈る、ある女性の話

「そろそろ本気で頑張らなきゃ」

そう思って、週末の予定を婚活で埋めてみる。仕事の休憩中、少し疲れた頭でマッチングアプリを開く。初めましての人と、何度も同じ自己紹介を繰り返す。

そんな日々の中で、ふと心が動かなくなる瞬間。

「私、本当に結婚したいんだっけ?」

周りの友達が家庭を持っていくのを見て焦ったり、親からの期待を感じたり。「結婚」というゴールに向かって“努力”してきたつもりなのに、誰かと出会うたびに、なぜか心がすり減っていく…。

もしあなたが今、そんな気持ちを抱えているのなら。 まずは、頑張っている自分に「お疲れ様」って、そっと声をかけてあげてください。

その迷いは「ダメなこと」じゃない【ミサキさんの話】

「結婚したいのか、わからなくなった」 そう感じると、まるで自分が婚活市場から脱落してしまったかのように思えたり、目標を見失ったダメな人間のように感じてしまうかもしれません。

でも、大丈夫。 それって“迷っている”んじゃなくて、

「自分の本当の気持ちに、正直になろうとしている」とても大切なサインなんです。

先日、同じように婚活を頑張っているミサキさん(32歳・仮名)から聞いた話があります。

彼女は2年間、真面目に婚活を続けてきました。周りの結婚ラッシュに焦りを感じ、「年収は◯◯円以上、身長は…」と、いわゆるハイスペックな条件で相手を探していたそうです。

ある日、彼女は念願だった経営者の男性とのデートにこぎつけました。予約してくれたのは夜景の見えるお洒落なレストラン。会話もスマートで、傍から見れば誰もが羨むような完璧なデートでした。

「これでやっと婚活が終わるかもしれない」

そう思うはずなのに、デートの帰り道、電車の窓に映る自分を見つめながら、彼女はなぜか涙がこぼれそうになったと言います。

「嬉しいはずなのに、なんで苦しいんだろう。私、この人の隣で、本当に心から笑える日が来るのかな…?」

その瞬間、彼女はハッとしたそうです。自分は「結婚」というゴールテープを切ることばかりに必死で、自分の「好き」という感情や「心地いい」という感覚に、ずっと蓋をし続けてきたのだ、と。

彼女の涙は、まさに彼女の心が「あなたの本当の幸せはそっちじゃないよ」と叫んだ、悲鳴にも似たサインだったのです。

ミサキさんのように、あなたが今感じている迷いや違和感は、自分らしい人生へ軌道修正するための、あなたの心からの大切なメッセージなのです。

「結婚」という額縁を、一度はずしてみませんか?

私たちはつい、「結婚」というゴールを設定してしまいます。でも、それが強すぎるあまり、いつの間にか「結婚」という制度や形式に自分を合わせようとして、ミサキのように苦しくなってしまうことがあります。

だから、ここで一度、「結婚」という大きな額縁を、あなたの人生からそっと外してみませんか。

額縁を外して、まっさらなキャンバスになった自分の心に、改めて問いかけてみるのです。

「結婚したいかどうか」の前に、 私が心から望んでいる“幸せな暮らし”って、一体どんなだろう?

あなたの「幸せな暮らし」を見つけるヒント

すぐには答えが出なくても、もちろん大丈夫。 よかったら、こんな質問を自分に投げかけてみてください。

  • どんな朝を迎えられたら、幸せを感じる? (例:たっぷりの日差しを浴びながら、丁寧にいれたコーヒーを飲む時間。隣にいる誰かと「おはよう」と言い合える朝。)
  • 休日は、どんな風に過ごすのが理想? (例:誰にも邪魔されず、趣味に没頭する一人の時間。大切なパートナーと、知らない街へドライブに行く休日。)
  • どんな時に「あぁ、満たされてるな」って感じる? (例:仕事で大きなプロジェクトをやり遂げた時。気の置けない友人と、時間を忘れておしゃべりする夜。)
  • 5年後、10年後、どんな自分でいたい? (例:キャリアを積んで、自信に満ち溢れている自分。穏やかなパートナーと、笑い合っている自分。)

これらの問いに、良いも悪いもありません。 あなたの心から出てきた答え、それが、あなただけの「幸せのカタチ」の輪郭です。

その輪郭の中に、パートナーシップが必要だと感じたら、また新しい気持ちで婚活と向き合えるかもしれません。

ミサキさんは一度婚活を休み、自分が本当に心地よい時間を過ごすうちに、「条件じゃなく、一緒にいてホッとできる人がいいな」と、自分の本当の望みに気づけたそうです。

「結婚したいかわからない」って思う私も、ちゃんと今を生きてる。 自分の心の声に耳をすませながら、焦らず、あなたのペースで。

あなただけの幸せな暮らしを、ゆっくりと描いていきましょう。