恋人

なんで伝わらないのか? 男女の「ありがとう」の定義はこんなに違った!

「感謝の気持ちを込めて『ありがとう』って伝えたのに、なんだか相手は不満そう…」 「こっちはちゃんと感謝してるのに、『本当にそう思ってる?』なんて言われてしまった…」

恋人や夫婦の間で、そんな「ありがとう」のすれ違いを経験したことはありませんか?

感謝というポジティブな感情のはずなのに、なぜか二人の間をギクシャクさせてしまう。その原因は、男女で**「ありがとう」という言葉の定義や目的**が、根本的に違うからかもしれません。

今回は、そんな男女のコミュニケーションの核心に迫る、「ありがとう」の定義の違いについて解説します。

女性にとっての「ありがとう」=気持ちの共有・共感のサイン

女性にとっての「ありがとう」は、単にやってもらった行為への対価ではありません。

「あなたが私のために時間や労力を使い、心を配ってくれたこと。そのプロセスや気持ちが、とても嬉しい」

という、感情の共有や共感を示すコミュニケーションなのです。

だからこそ、女性は「ありがとう」を様々な形で何度も伝えます。

「わ、嬉しい!ありがとう!」

「本当に助かったよ、ありがとうね」

「さっきはありがとう。おかげで楽しかった!」

これは、感謝の気持ちを何度も確認したいのではなく、

「あなたの気持ち、ちゃんと受け取ったよ」「私も嬉しいよ」と、

ポジティブな感情のラリーを続けたいという心理の表れなのです。

男性にとっての「ありがとう」=事実確認・タスク完了の合図

一方、多くの男性にとっての「ありがとう」は、もっとシンプルで機能的です。

「あなたがしてくれた行為(タスク)を、私は確かに受け取りました。そして、それによって問題は解決しました」

という、事実の確認であり、タスク完了の合図としての意味合いが強いのです。

例えば、何か物を取ってもらった時の「サンキュ」。

これは「依頼したタスクが、今ここで完了した」という完了報告です。

彼らにとっては、その一言で感謝の意は十分に示されており、ミッションはコンプリート。

そのため、何度も言ったり、情緒的な言葉を重ねたりする必要性を感じにくいのです。

こんな時どう思う?具体的なシーンで見る「すれ違い」

この定義の違いが、具体的なシーンでどんなすれ違いを生むのでしょうか。

シーン1:彼がデートで車を運転してくれた帰り道

彼女:「今日は一日運転ありがとう!疲れたでしょ?本当に助かったよ」 (私のために頑張ってくれた彼を労い、感謝の気持ちを共有したい)

彼:「ん、別に平気」 (運転は自分の役目(タスク)だし、無事に送り届けられて完了。感謝は受け取った)

→彼女は「せっかく感謝してるのに、なんだか素っ気ない…」と感じ、彼は「感謝されたから応えたのに、何が不満なんだろう?」と不思議に思います。

シーン2:彼女が、仕事で落ち込んでいる彼を励ました後

彼:「話聞いてくれて、ありがとう」 (話すことで自分の頭が整理され、問題解決の糸口が見えた。協力に感謝。タスク完了)

彼女:「ううん、いつでも聞くからね」 (彼の心が少しでも軽くなったなら嬉しい。気持ちに寄り添い続けたい)

→彼は気持ちを切り替えて次の行動に移りますが、彼女は「私の励まし、本当に響いたのかな?もう大丈夫なのかな?」と、彼のクールな態度に寂しさを感じてしまうことがあります。

すれ違いを防ぐ、上手な「ありがとう」の伝え方

この違いを知っておくだけで、相手の言動に一喜一憂することが減ります。さらに、少し伝え方を工夫すれば、二人の関係はもっと温かいものになります。

男性から女性へ贈る「ありがとう」 彼女の「ありがとう」は感情の共有。

だから、あなたも少しだけ感情を乗せてみましょう。「ありがとう」に「何がどう助かったか」をプラスするのが効果的です。

「資料まとめてくれてありがとう。すごく分かりやすくて助かったよ!」

「いつも美味しいご飯ありがとう。君の料理が一番だよ」

これだけで、彼女は「私の頑張りや気持ちを理解してくれた!」と、何倍も嬉しく感じるはずです。

女性から男性へ贈る「ありがとう」 彼の「ありがとう」はタスク完了のサイン。

シンプルな感謝でも、彼の中では完結しています。彼の言葉を信じてあげましょう。

そして、感謝を伝える時は、「あなたのおかげで、どんな良い結果になったか」を伝えると、彼の自己肯定感が満たされます。

「連れてきてくれてありがとう!あなたのおかげですごく楽しかった!」

「相談に乗ってくれてありがとう。おかげでスッキリして、明日から頑張れそう!」


「ありがとう」は、魔法の言葉です。 でも、その魔法を最大限に活かすには、相手の思考パターンを少しだけ理解してあげること。 お互いの「当たり前」の違いを知って、思いやりの気持ちで伝え合えたなら、その一言は、二人の絆をより一層強く結んでくれるはずです。